生前に遺言の内容を伝えるか…

「おひとり様」の見守り~亡くなった後のお手続きまでまるごとサポートします、千葉市稲毛の見守り隊、行政書士の礒貝です。

3回目の「やさしい遺言の書き方教室」を行いました。各回ごと参加者から色々ご質問を受けるのですが、不思議と内容が重なることがないのです。このセミナーに参加される方は、具体的個人的に遺言について考えていたり、勉強されている方が多いからですかね。

今回気になったのは「遺言の内容を伝えておいた方がいいか」というご質問でした。

参考までに、私の例をお話しします。私の母は口頭で、「私の財産はすべて〇〇(弟・長男)に渡す。他の子には、それぞれを受取人にしているので、その保険金を受け取ってもらうことにする」と。

私は「聞かされた方の立場」を経験したのですが、正直あまりいい気はしません。なんで弟にはそんなに渡して、私にはこれだけ…(金額も聞いています)と。

しかし私の弟は凄いのです(自慢したいわけではありません)。既に父の相続の時に、実家の土地建物は、現在一人で住んでいる母名義ではなく、離れて暮らす弟名義になっているのですが、そこの公共料金の支払いはもちろん、車まで弟が買って母が使っているのです。(私には出来ない★)

母も私達に分け隔てなく接してくれていて、とりたてて弟がかわいいというわけでもないのは分かるので、納得しようと思っています、この先も兄弟仲良くありたいし、私は長女だからか、やはり下の兄弟はかわいい(?)と思っています。でも少ししこりはあります。

おすすめしたのは、今は伝えずに遺言の付言事項を利用することです。(もちろんどうしても生前伝えたいというのなら止めは致しません)何故そのように分けて欲しいと思ったのか、亡くなった後に伝えることが出来ます。むしろここで伝えないと「どうしてこんなに違いがあるのだろう」と少ない財産を相続した人は、ずっと分からないまま寂しい気持ちで過ごすことになります。

愛情とお金は必ずしも比例するものではない…とは思っているのですが(思いたいです)